白い歯を手に入れる!市販品でもホワイトニングは可能?

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海外に目を向けると、特にアメリカでは歯を矯正するのは当たり前、大人になればホワイトニングが常識とばかりに、綺麗な白い歯の人が多いです。

日本にもその流れが来つつありますが、自費診療が一般的にはなっておらず、審美歯科でホワイトニングを行う人はまだまだ少数です。でも、本音は白い歯が理想という人は多いはず。

自分で安くホワイトニングする方法はないのか、調べてみました。

歯が黄ばむ原因

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歯は歯髄という神経部分を象牙質が覆っており、さらにその上を薄いエナメル質が覆っています。エナメル質は透明感のある白ですが、下層にある象牙質は薄黄色です。年齢を重ねるとエナメル質が薄くなっていくために、象牙質の色が目立ってきて、歯が黄ばんで見えてしまうのです。

また、エナメル質の透明感も失われていくので、くすみも気になるようになります。こうした黄ばみ以外に、コーヒーやお茶、タバコなどによって着色汚れが目立つ人もいるでしょう。歯の表面は一見ツルツルですが、実は細かい凹凸があるため、その溝に色素やヤニが付着してしまうのです。

着色汚れは虫歯や歯周病の原因となる歯石を除去するスケーリングという処置で取ることができ、保険が利きます。3~6ヶ月に一度は歯科でスケーリングを受けるといいでしょう。

歯科で行うホワイトニングの仕組み

黄ばんだ歯を歯科で白くするのを、オフィスホワイトニングと言います。一般的な酸素系漂白剤に使われている過酸化水素をベースにしたジェル状の薬剤で、歯を漂白します。薬剤を歯だけに塗布し、短時間で高い効果を得るためにハリゲンなどのライトを照射するのが一般的です。

光を当てると、当てないときの約3倍の効果が得られるとされています。触媒の役割をなす光の刺激によって過酸化水素は酸素と水に分解され、フリーラジカルが発生します。フリーラジカルとは、通常対になっている電子が不対になって不安定になったものです。

それが黄ばみの原因となる有機質と結びついて分解されることで、歯の透明度が上がります。漂白剤を使うとなると怖い感じがするかもしれませんが、歯茎や唇が傷まないように処置前にしっかりと保護されるので安心です。

万が一、薬剤が歯茎などに触れてしまうと火傷のような状態になるため、歯科医や歯科衛生士は注意深く歯だけに塗布します。仮に、歯以外に触れてしまったら、すぐに中和処理がなされるので、それほど心配することはありません。

また、処置後は、4割程度の人に知覚過敏が起こる可能性があります。クリニックによっては仕上げにフッ素化物を塗って、知覚過敏を予防します。たとえ起きても一過性のことで、時間を置けば治まります。

歯科医の指示の下で行うホームホワイトニング

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歯科の中にはホームブリーチング法を行うクリニックもあります。最初にクリニックでマウスピースを作り、自分で薬剤を塗って漂白するという方法です。オフィスホワイトニングより低濃度の薬剤を塗布するため、歯のトーンはそれほど大きく変わりません。

けれども、通院回数は3回程度と少なく、自分の都合に合わせてホワイトニングできるのが魅力です。ただ、2時間程度マウスピースを装着していなければいけず、その間飲食できないのが大変かもしれません。しかし、オフィスホワイトニングでも1~1時間半は処置に時間を要するので、テレビを見ながらでも行えるホームブリーチングは楽と言えるでしょう。

さらに、オフィスホワイトニングの効果持続期間3~6ヶ月程度に対し、ホームブリーチングでは6ヶ月~1年と、倍くらいの差があります。また、一般的に自宅で行う方が費用は安いです。その他に、オフィスホワイトニングとホームブリーチングを併せて行う、デュアルホワイトニングという方法もあります。

最もトーンアップが期待でき持続期間も長い分、費用も一番高額です。

海外商品を使うのも手

ドラッグストアなどで一般的に販売されているホワイトニングペーストは、基本的に研磨剤などによって歯の着色汚れを落とすだけで、歯の黄ばみを取ることは難しいです。日本では過酸化水素を口腔内ケア商品に用いることは認められていないため、限界があるのです。

ところが、ホワイトニング先進国である欧米では販売が可能で、普通に薬局でホワイトニング商品が販売されています。日本でも通販会社や個人輸入サイトなどから購入が可能です。有名なのは「オパールエッセンス」で、原材料は過酸化尿素ですが、過酸化水素と働きは同様です。

この商品は、マウスピースとジェルがセットになっているので、簡単に使えます。10~35%の濃度があり、当然高濃度の方が高い効果が得られます。しかし、歯科で使用する濃度も35%ですから、自宅で使うのに濃度が高過ぎるものはオススメできません。

ホームブリーチング法で使用される薬剤の濃度、10%を目安にするといいでしょう。また、使用時間も長ければ良いということはないので、規定時間を守ることが大切です。歯茎や唇に薬剤がはみ出てただれるトラブルもゼロではありません。

体に優しい溶液でセルフホワイトニング

過酸化水素のように危険性のある薬剤に代わって、酸化チタンを用いてホワイトニングを行う専門店が増加傾向にあります。

自分でホワイトニング処置するので、料金はクリニックでやる場合の10分の1程度に抑えることが可能ですし、時間も30分程度と短いです。

酸化チタンは食品にも使われるほど人体にも優しい無機化合物で、LEDの光を当てることで光触媒効果が得られます。この光触媒効果の応用は、以前から外壁や塗料などに使われてきました。汚れを分解するだけでなく、コーティング効果や抗菌・殺菌効果なども得られるという、利点だらけの方法となっています。

ホワイトニング方法は、まずブラッシングしてから歯の水分をしっかりと拭き取り、ホワイトニング溶液を歯に塗布します。それから、アイガードをしてLEDを照射、時間は約8分です。8分経ったら軽くブラッシングして、もう一度同じ作業を繰り返します。

終わったらマウストリートメントを付けて、またブラッシングを行えば終了です。刺激のない溶液のため、歯茎や唇を保護する必要もなく、また、飲んでしまっても問題ありません。

ただし、過酸化水素などのように強い作用はないので、大きくトーンアップさせたい人には推奨できません。さらに、小まめに通う必要があり、2~3週間に一度の施術が推奨されています。